4.23.2013

語彙力5歳

嗚呼、本屋が遠い。物理的な距離ではなくて心理的に。そもそも本が高くて、高くて(それにロクに読めもしない紙にお金を払うのが悔しくて)。いや、これでもデンマークでは5年程前から大型スーパーで本が売られるようになり、本は安くなって来ているらしい(それでもロクに読めもしない紙にお金を払うのが悔しくて、悔しくて)

物価の高い北欧ではあるが、こちらでは型落ち(?)でたまに版が古くなりそうな本が破格で買えるのだ。しかし何故か本屋に行く度にそれらに出会ってしまった結果、毎回買い求めている感があって「本屋に行く=何か買ってしまう」という数式が出来てしまい、行かなければ買わないだろうという、新・財布の紐の締め方というか、そこまでして締めなくてもというか、何とも悲しい本屋との関係(まぁ、最近は会計カウンターでわざとクリスマスビールが一本いくらだったかを思い出して、罪悪感を払拭するという技を覚えた。人間とは進化する生き物よのう)。


まぁ、そんな型落ち本で、「はじめての子供用辞書」なるものに出会ったのは去年の秋ぐらい。対象年齢が5歳から8歳と謳われている本を3周程したけど、ボキャブラ、ハンパなかったわ。何て言うか、TOEIC対策本のカバーではターゲットスコアを高く揚げておいて、中身は実はそうでもなかったの逆バージョン。わざと対象年齢を低くしておいて、保護者に危機感を与え、買わせようという作戦か?いや、多分5歳児のアタマの中はワンダーランドで、それこそクレヨンがぎっしり詰まっていて、子どもにしか見えない何かで出来ているとか、大人がなくしてしまった何かが大切にしまわれているというか。とにかく凄いな、5歳児。

もっと弁解させて貰えば、日本に生息していない動植物は全滅だろうなとか、子供の遊び関係は無理だなとか、予測はしていた。そもそもヒトの持つボキャブラなどは文化・社会的背景によって違うだろうし、もっと言えば育ってきた家庭環境にすら左右されるからだ(と、ここで猫飼いでなかったワタシが「嬉しくてノドを鳴らす」という単語を知らなかったコトをようやくカミングアウト出来る訳だが)。 違いを薀蓄述べていてもこちらはオトナ。今まで培って来た知恵とテクニックでちゃっちゃとクリアして次のステージ(せめて小学卒業くらい)に進まねばならぬオトナ故の事情がある。幸い動詞の3割は既知、次の3割も曖昧だけど、知らなくはない。残りが未知。形容詞もそこそこ覚えていたのでターゲットは名詞となった(ってか、この辞書、ほとんどが名詞)。この一冊で約2,700語カバー。5歳児(しつこい?)ボキャブラ、なんとかカバー。このふわふわと集まっていた語彙一式をムギューっと押し詰めて、脳の回転速度を下げないで(ってか、上がって!)、働く容量も増えていたらいいな。

英語と似ているとは言っても分布体系が全く異なる。顕著なのは高くそびえるSの壁。そう、デンマ語はドSのコトバ。


5歳児ワンダーランドの内訳は以下。正直スマートフォンに辞書が入っているワタシは5歳児でなくて良かったとすら思うの。

《動物》ヒヒ、《鳥》アオガラ、小児湿疹、《植物》黄花節分草、《植物》ヒョウタン、《動物》アナグマ、花綱、《昆虫》マルハナバチ、クサリヘビ、《イスラム教》〔礼拝をつかさどる〕指導者、小型のそり、投げ縄、《植物》カラマツ(材)、《鳥》シジュウカラ、《動物》テン。テンって以外と可愛い。《料理》レムラード(ソース)に至っては、結構な物をお召し上がりなのですねって感じだ(いや、ケチャップと同じ容器に入ってるのだが)。侮れないな、5歳児。

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